蓄電池の補助金制度を利用して蓄電システムの導入を検討しよう

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近年の防災意識の高まりや、エコシステムへの関心から、蓄電池の需要が伸びています。蓄電池に代表される二次電池の市場規模は、2030年には2017年と比べて、6.6倍にも上ると予想されています。

そのように需要が高まりつつある蓄電池ですが、設備を導入するためにはどのような補助金があり、どれくらいの予算が必要なのでしょうか。また必要なスペースや注意点など、蓄電システムを導入するまでの知識をまとめました。まずは、蓄電池とは何かという簡単な説明からはじめたいと思います。


蓄電システムとは

蓄電システムとは、各家庭で電気を貯めておけるシステムのことで、停電などの災害が起こった際でも、電気が使える環境を作れることが特徴です。また太陽光発電システムと併用されるケースが多く、各家庭でエネルギーの自給自足ができる「スマートハウス」として、蓄電池は重要な役割を果たしています。

近年の環境に関する意識の高まりや、ロハスな生活への関心から、蓄電池の需要が急増しています。蓄電池と一言でいっても、物置ほどの大きさの定置型から、災害時でも持ち運びのできるポータブル型まで様々です。ここでは、家庭用蓄電池として補助金制度もある、定置型の蓄電システムについて詳しく解説していきます。

蓄電システムの特徴

蓄電システムには、どのような特徴があるのでしょうか?ここでは、蓄電システムのメリット・デメリットを紹介します。

災害などの停電時に予備電源として利用できる

蓄電池システムの最大のメリットは、災害などにより停電が起こった場合でも、電気が使えるということでしょう。 近年、大規模な地震や風水害が頻発しており、2018年の台風21号における関西地方や、北海道胆振東部地震における北海道地方のように、長期間の停電に陥る災害も発生しています。そこまでに至らなくても、ゲリラ豪雨の多発で、落雷などによる停電の可能性が高くなる傾向にあります。 万一の事態に陥っても、住宅と蓄電システムが無事であれば、予備電源として活用できて冷蔵庫などの家電が使えるので、食料なども悪くなることはありません。また、太陽光発電システムと併用すれば、エネルギーを自給することができ、停電が長期に及んだ場合でも対応できるため、防災の効果はより高まります。

経済的なメリットは必ずしも大きくない

蓄電池システムは節電効果がありますが、その導入費用が高価なため、初期投資を回収することはあまり期待できません。蓄電池システムによる節電方法は、深夜の安い電力を使って充電し、電気代が高い日中に使用することによって電気代を抑えます。しかし、この節電効果は年30,000円程度で、蓄電池が10年持ったとしても30万円前後の節約となります。そのため、主に経済的なメリットのために、蓄電池の導入を検討している方は注意が必要です。 また蓄電システムは、太陽光発電システムと一緒に導入するケースが多くあります。よって、日中消費する電力は、同じく日中に発電することができる太陽光発電システムで、賄うことができます。そのため、蓄電池による節電が、ほとんど効果を発揮しないといったことが起こりえます。

設置場所の確保が必要

定置型の蓄電池は、エアコンの室外機の4〜5倍ほどの大きさがあり、重量も相当あるのでコンクリート製の基礎を作って、その上に設置する形となります。したがって、土台を含めたスペースの確保が必要です。 ただし、近年では蓄電池の改良が進み、エアコンの室外機よりも一回り小さいものも開発されています。蓄えられる電力の量も小さくなりますが、家の中に設置することもできるため、低コストで手軽に設置できるというメリットがあります。

蓄電システムの価格

蓄電池システムの価格は、その容量やメーカーによって異なりますが、6kW前後のタイプで定価で100万円〜200万円程度を見込んでおくとよいでしょう。メーカーの保証期間は、10年間のものが多くなっています。 最近は、格安なスタンドアロンタイプの蓄電池も出ています。また、防災面で相性の良い「太陽光発電システム」を同時に導入するケースも多く、一括見積ができるウェブサイトもあります。 しかし太陽光発電システムは、そのほとんどがオーダーメイド商品となっています。そのため、設置する場所や住宅の環境(豪雪地帯など)によって、導入するための金額が変わるので注意しましょう。

蓄電システム導入の補助金制度

蓄電システムを導入するにあたって、補助金制度を利用できます。補助金制度はいくつかの種類があり、地域によって異なります。

自治体の補助金

お住いの自治体によっては、蓄電池の助成を行っている地域もあります。都道府県が行っているものや、市区町村単位で行っているものもありますが、すべての地域で行っているわけではありません。また、補助金制度のある地域でも、各自治体によって金額や条件が違い、申請期間も決まっています。 さらにタイミングによっては、助成を受け付けていない時もあるので、お住いの自治体の助成制度を調べてみましょう。参考のために、いくつかの自治体の補助金制度を紹介します。

自治体 申請期間 条件 補助金 上限
東京都港区 2018/4/2〜2019/2/28 港区内の住宅に居住し、当該住宅に蓄電システムを購入し、使用しようとする個人が対象 40,000円/kwh 20万円
神奈川県横浜市 平成30年度 横浜市内に新築住宅の建築主又は新築建売住宅の購入予定者で、国が実施するZEH補助を受け、CASBEE横浜[戸建]のSランク又はAランク達成している個人が対象 補助対象となる設備機器費(消費税を除く)の2分の1 50万円
大阪府東大阪市 2018/6/1〜2019/2/28 自らが居住している市内の住宅(店舗等と併用可)に対象設備を設置し、または市内の対象設備付き住宅(未入居の新築物件に限る)を購入し、自ら居住している個人が対象 補助対象経費の2分の1 12万円
福岡県福岡市 2018/5/1〜2019/1/31 自ら所有又は居住する個人所有の住宅に、補助対象システムを設置する個人、補助対象システムが設置された住宅を購入する個人が対象 20,000円/kw 20万円

ZEH関連での補助金

ZEH(ゼッチ)とは、「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略です。住宅の断熱性・省エネ性能を上げ、太陽光発電などでエネルギーを創ることにより、年間の一次消費エネルギー量(空調・給湯・照明・換気)の収支を、プラスマイナス「ゼロ」にする住宅を指します。これは2020年までに、標準的な新築住宅での実現を目指す国策プロジェクトです。 このZEHに対して、「SII(一般財団法人環境共創イニシアチブ)」が行っている補助金制度を受けることができます。補助金額は一律70万円に加え、特定の蓄電池システムを導入する場合、初期実行容量1kwhあたり30,000円が加算されます。 一律以外の補助金の上限は、補助対象経費の3分の1または30万円のうち、低い額となっています。また、合計額の上限は一律の70万円と合わせて100万円です。補助金を受けるためには条件があり、新築でZEHにする場合や、所有の戸建住宅をZEHになるように改修する必要があります。

国の補助金

平成30年度は、蓄電池の補助金として概算要求されていましたが、予算化されなかったため、以降は国の補助金はありません。この蓄電池単体の補助金制度は、環境省から経済産業省連携事業として、84億の予算を盛り込んでいました。 内容としては、蓄電池容量×30,000円(上限は総額の3分の1)に加え、工事費に対して1台あたり50,000円でした。今後、同じような補助金が概算要求される可能性はありますが、少なくとも平成30年度は、国からの補助金はありません。

補助金の申請方法

補助金の申請方法を、申請先別に紹介します。

自治体への申請方法

補助金の申請方法は、各自治体によって大きく異なります。直接申請書類を持参する場合や、郵送のみしか受け付けていない自治体もあります。申請するタイミングも異なり、事前申請の場合や事後申請の場合があります。 また補助金の上限も、早い者勝ちで予算の上限を超えた時点で、受付を終了する場合もあれば、はじめから抽選を行う自治体もあります。このように制度が様々なため、あらかじめ調べておき、期間内に申請できるようにしましょう。

SIIへの補助金申請

SII(一般社団法人環境共創イニシアチブ)の補助金を受けるためには、補助金申請書を作成する必要があります。この補助金申請書を申請した後で、補助金が出るかどうかの審査が行われます。申請してから交付が決まるまでには、約1カ月ほどかかります。 また、補助金申請書には、施工写真や計画の正確性などが求められ、専門的な知識が必要となってきます。そのため、申請書を作成するハードルが高く、一般事業者には難しいことがあります。省エネ事業を提案できる、専門知識を持つコンサルティング会社や、リフォーム会社に依頼したほうが良いでしょう。信頼できる業者選びは、ナコウドを利用しましょう。

補助金を申請する際の注意点

補助金を申請する際に気をつけておきたい注意点を説明します。補助金を利用する前に確認しておきましょう。

蓄電システムの普及と共に補助金制度がなくなる可能性もある

蓄電システムは、製品の技術向上や普及に伴って、価格が下がってくることが見込まれます。しかしそれと共に、補助金が打ち切られるケースが出てくることも予想されます。 蓄電池に関する補助金は、今後しばらくは続くと予想されますが、いつまでも続く制度ではないことを頭に入れておきましょう。平成30年度の国のように、制度がありながら予算化されない場合もあるので、最新の動向に注意する必要があります。

蓄電システム単体では補助金が受けられない場合がある

現在のところ、一番受けやすい補助金制度は、自治体による補助金となっていますが、自治体によって制度内容が大きく異なります。中には、太陽光発電システムとセットで導入することが条件となっており、蓄電システム単体では、補助金が受けられないケースもあります。 逆に、蓄電システムに補助金があり、太陽光発電システムを同時に導入することによって、さらに補助金を上乗せできる制度の自治体も存在します。したがって、各自治体の制度の内容を、しっかりと把握することが重要です。

早めに問い合わせをする

蓄電システムに関する補助金制度は、公募期間が決まっているものが多く、予算の上限が決められている場合もあります。必要書類や写真などを準備しなければならないケースもあるため、早めに詳細を知る必要があります。 とくにSIIの補助金に関しては、公募期間が短く条件が厳しいため、準備を急がなくてはなりません。自治体の補助金制度に関しても、予算の上限などがあったりするため、問い合わせはできるだけ早めにしておきましょう。

家をリフォームをする際は蓄電システム導入の検討を

蓄電池システムは、防災やエコシステムの観点から注目を集めており、条件が合えば補助金を受け取ることができるようになっています。節電効果としてはあまり期待できませんが、小型の蓄電システムも開発されているため、以前より導入しやすくなっています。 家をリフォームする際、または家を新築するときに、補助金を利用して住宅をエコシステム化してみたい方は、ぜひ蓄電システムの導入を検討してみましょう。

信頼できる業者選びはナコウドを利用

蓄電池システムの補助金制度の申請のためには、省エネ住宅であることを証明する書類などが、必要になるケースがあります。補助金は公募し審査されるものもあるため、専門知識のあるリフォーム会社、コンサルティング会社を選ぶ必要があります。信頼できる業者選びは、ナコウドを利用しましょう


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