家庭用蓄電池の価格は?導入のポイントとメカニズムも理解しよう

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東日本大震災以降、日本国内で防災意識が高まり、省エネに対する意識もより強まってきたことを背景として、家庭用蓄電池が注目を集めるようになりました。もともと蓄電池は、産業用が主流でしたが、日本国民の意識の変化もあり、家庭用にまで広がってきたのです。
ただし注目はするものの、気になるのは家庭用蓄電池の価格ではないでしょうか。本体価格以外にも、導入費用もかかってくるため、安い買い物でないことは事実です。今回は、蓄電池を設置するにあたり、どの位の費用がかかるのかについて解説していきます。価格に関してしっかりと把握し、導入する際の判断材料にしていただけたらと思います。

気になる本体価格と導入費用

家庭用蓄電池にかかる費用は、蓄電池本体の価格と設置工事費、電気工事費となっています。それぞれの内訳について、見てみましょう。

蓄電池本体の価格

蓄電池本体の価格は、メーカーや容量、機能で大きく変わります。家庭用蓄電池の価格は、およそ60万円〜800万円程度まであります。 ポータブルタイプのように、持ち運びができる容量の小さい蓄電池は数十万円からあり、家庭の電力を賄うような設置型の容量の大きい蓄電池は、100万円以上するものがほとんどです。 メーカーごとに特長があり、蓄電容量や放電時間などが異なります。機能が違うので一概には言えませんが、メーカーごとの代表的な蓄電池の価格は次のとおりです。
メーカー 蓄電容量 希望小売価格
パナソニック(PLJ-25532K) 5.6kWh 191万円
シャープ(JH-WBP17) 4.4kWh 208万円
京セラ(EGS-LM72BIII) 7.2kWh 240万円
東芝(ENG-B6630A2-N1) 6.6kWh 270万円
4R ENERGY(EHB-240A030) 12kWh 380万円
  また各メーカーの特長を一言で表すと以下のとおりになります。
メーカー 特徴
パナソニック 商品ラインアップが豊富
シャープ 超寿命設計
京セラ 蓄電容量が大きい
東芝 安全で長寿命、低温に強い
4R ENERGY 蓄電池自体が大容量

設置工事費

本体価格のほかに、設置工事費や基礎工事費がかかります。ポータブル型と違い、設置型の蓄電池の場合は、工事費用が不可欠となります。 また、屋外設置か屋内設置かによっても工事内容は違い、屋外設置の場合は、蓄電池の重量によって、費用も変わってきます。およそ20万円〜30万円の費用がかかります。

電気工事費

蓄電池システムを稼働させるためには、電気工事が必要になります。基本的には、蓄電池に貯めるための配線工事と、貯めた電気を供給できるようにする配線工事です。 そのほかに、太陽光発電システムがあるなら、それぞれの接続工事やモニターの配線工事などがあります。こちらも、およそ20万円〜30万円の費用がかかります。

蓄電池の設置費用について

蓄電池の種類や取扱メーカーも実に多種多様なので、家庭用蓄電池の設置費用は、相当差が出てくると言えるでしょう。保証期間がどのくらいあるのか、アフターサービスはどうなっているのかなど、業者により細かい部分で違いが生じてくることが一般的です。 その中でも、自分に合った魅力的な提案をしてくれる業者は、蓄電池工事を多く請け負っている業者と言え、安心して取引ができます。したがって、複数の業者から見積もりを取って比較検討し、長く付き合える業者を選ぶことをおすすめします。そのためには、一括見積もりサービスの「ヌリカエ」を利用して業者選びをしましょう。

蓄電池の用途を理解しよう

蓄電池を家庭で使用することにより、どのようなメリットやデメリットがあるのか、太陽光発電システムとの関係も踏まえて見ていきましょう。

家庭用蓄電池とは

停電などをしたときに役立つのが、家庭用蓄電池です。普段、充電をすることによって電気を貯め、繰り返し使用することのできる電池を指します。この蓄電池は、停電時には給電されない「一般負荷電源ライン」と、停電した時に電気が送られる「重要負荷電源ライン」に分かれています。 平常時には、一般負荷電源ラインを通じ、蓄電池の運転モードに合わせて、電力を供給したり蓄電したりします。停電時には、一般負荷電源ラインを使用することができなくなるため、放電することで重要負荷電源の家電に、電力を供給することができるようになります。 家庭用蓄電池には、現在主流である家庭の電力に対応する定置型と、コンセントで放充電して持ち運びができる、コンパクトなポータブル型があります。

蓄電池を活用するメリットとは

家庭用蓄電池を活用するメリットをご紹介します。

災害時でも電気の使用ができる

夜間電力や、太陽光発電システムと連携して貯めた電気を、災害時に使うことができます。いざという時にテレビやラジオ、照明を利用することができます

電気代を節約できる

夜間電力は、昼間に比べて電気代が安くなっています。夜間電力を利用して、電気を貯めて昼間に使うことで、電気代の節約になるのです。

太陽光発電システムと連携できる

太陽光発電システムも一緒に設置しておけば、発電して余った電力を売らずに、蓄電池に貯めておいて、いざという時に使用することができます。

蓄電池を活用するデメリットとは

家庭用蓄電池には、少なからずデメリットも存在します。どのようなものか見てみましょう。

決して安くない買い物である

1kWh当たりの金額が数十万円になるため、自分の家でどの製品に使用するのかを考えて、その電力に見合った家庭用蓄電池を設置する必要があります。決して安いとは言えない買い物と言えます。

蓄電池では売電ができない

太陽光発電システムの場合には、余った電力を28円〜30円で売電することができますが、家庭用蓄電池にはその機能はなく、貯めた電力を家庭用に使うことができるだけです。 そのため、売電して利益を出すというわけにはいかないので、経済的なことよりも、あくまで災害時の備えとして考えるようにしましょう。

家庭用蓄電池と太陽光発電システム

家庭用蓄電池と太陽光発電システムは、どちらを設置したほうがよいのでしょうか。それとも、両方設置するべきなのでしょうか。 2つのシステムともに、決して安い機械とは言えません。もちろん、両方備えてあれば「スマートハウス」の中核をなすシステムになり、連携して電力を作り出すことが可能になります。やはり、各家庭の電力事情次第で、どちらを設置したらよいのか変わってくることになるでしょう。

必要な電力量を知っておこう

家庭用蓄電池を設置するためには、工事費を含むとかなりの費用がかかってきそうです。費用を節約するためにも、家庭で必要な電力に合わせた、蓄電池選びをしたいものです。

蓄電容量はどのくらい必要か

まず、現時点での家庭の消費電力を、知るところから始めましょう。電力量は、電力(ワット数)×時間で求めることができます。家庭で使用している電気機器や設備、それぞれに電力量がどれだけ必要になるかを計算しましょう。これは、取扱説明書でもわかりますが、毎月の電気料金請求書に記載されている「使用電力量」でも確認ができます。 そのうえで、必要な蓄電容量を計算します。使用電力に見合った容量の蓄電池だと、8時間動かせるとした場合、使用電力が倍であれば、蓄電池は4時間しか持ちません。使用電力が2分の1であった場合には、16時間持つことになります。

蓄電池の出力量はどのくらい必要か

蓄電池の出力量に関しても知っておきましょう。出力量とは、蓄電池が出すことのできる電気の力を指しますが、この出力量が足りないと、家庭の電気設備が正常に機能してくれません。 一定の時間に出すことができる最大の電気の力のことを「最大出力」、連続して出すことのできる電気の力のことを「連続出力」といい、出力量の目安になります。家庭の蓄電池でより必要なのは「連続出力」です。 家庭の電気設備の消費電力の合計が、蓄電池の連続出力量を下回っていることが肝心です。連続出力量を消費電力が上回ってしまうとしたら、蓄電池自体がその家庭には合っていないということになります。

蓄電池の種類と特長を知る

蓄電池には、どのような種類があるのでしょうか。その種類と特長をご紹介します。

ニカド電池

ニカド電池は、最大500回の充電に耐えられるほど頑丈であり、安定した電力を連続で放電できるうえに、負荷特性も優れている電池です。放置しているだけで、内蔵電力が減少してしまうデメリットがあり、人体に影響を及ぼすカドミウムを使用していることから、近年は使用が減ってきている電池です。

鉛蓄電池

鉛蓄電池は、最も古い蓄電池システムです。他の蓄電池と比べて、電力容量あたりの価格が低く、コストパフォーマンスが高いことが最大の特長です。また、安定した範囲で放電することもできます。 デメリットは完全放電している状態で、さらに過放電が発生すると、性能が落ちてしまい元に戻らなくなることです。さらに寒冷地では、電解液として使用している硫酸が凍結して、電池が破損する恐れがあるため、注意が必要です。

ニッケル水素電池

その安全性の高さから、近年では主にハイブリッドカーなどの動力源に、用いられているニッケル水素電池。カドミウムを使用しないため、今までよりも安全になり、充電・放電の速度と電力が向上しました。 中に電力が残っている状態で充電してしまうと、充電容量そのものが減少してしまう「メモリー効果」がデメリットとして残っています。

リチウムイオン電池

リチウムイオン電池はニッケル水素電池に代わり、小型で軽量化を図れるようになり「メモリー効果」のない、最近の蓄電池の主力商品です。ニッケル水素電池の3倍となる3.7Vもの電圧を誇り、自己放電が少ないことが特長です。また、モバイル機器のバッテリーとしても、利用されています。

NAS電池

NAS電池は、世界に誇る「日本ガイシ」だけが製造しているナトリウム硫黄電池です。家庭用蓄電池としてではなく、大規模な電力貯蔵施設や工場施設などにおいて、用いられています。メガワット級の電力を貯蔵できるシステムです。

蓄電池導入に際してのポイント

家庭用蓄電池を設置する際の注意点について、説明します。

蓄電池の設置条件に適しているか調べよう

近年の主力商品である、家庭用リチウムイオン電池を導入する場合には、条件があります。まず、日本国内であることはもちろんですが、蓄電池は低温に弱いので、標高1,000m以下であることが条件になります。 また、設置するための作業スペースがあり、重塩害地域や塩害地域でない場所であることが必要です。塩害地域だと、蓄電池が正常に機能しなくなる恐れがあるため、注意が必要です。 さらに熱源機器から離れていて、直射日光が当たらない場所、可燃性または腐食性の蒸気やガス、粉塵などが発生しない場所が求められます。これらはいずれも、蓄電池の設置には欠かせない条件です。

メーカー保証と業者保証の確認をしよう

メーカー保証には、蓄電本体の保証と蓄電容量の保証があります。蓄電本体の保証は、どのメーカーも10年保証になっています。蓄電容量のメーカー保証も、一般的には蓄電池容量維持率が50%〜60%に低下した場合に、蓄電池内の充電モジュールを交換してくれる10年保証になっています。 さらに、メーカー保証だけではなく、業者保証が付いているかどうかも、業者を選ぶ際のポイントです。蓄電池は10年、20年と長く使用する機器なので、アフターサービスのしっかりしている業者なら、当然のように業者保証を付けてくるはずです。

自治体の補助金を調べよう

高価な蓄電池を導入する際に、国からの補助金として「定置用リチウムイオン蓄電池導入支援事業費補助金」が用意されていましたが、2015年6月に予算額に達したことにより現在受け付けは終了しています。 しかし、都道府県や市町村の地方自治体から、補助金を受け取れる可能性はあるので、居住している自治体の補助金情報を、調べてみましょう。東京・神奈川・千葉などの関東圏だけでも、かなりの種類の補助金が用意されています。

見積もりを丁寧に作る業者を選ぼう

「名は体を表す」の諺どおり、大雑把な見積もりを作る業者は、工事自体も丁寧とは言えないでしょう。ケーブルや基礎工事、パワーコンディショナの価格といった、細かい内訳を記載してくる業者が、信頼のおける業者と言えます。 丁寧な見積もりを作る業者なら仕事も丁寧でしょうし、内訳がはっきりしている分、値引き交渉もしやすくなります。

自分に必要な電力量を知り電気代を節約しよう

自分の家庭に必要な電力次第で、どの家庭用蓄電池を使用すればよいかが決まってきます。まずは、家庭で必要な電力量を知るところから始めてみましょう。 そのうえで、自分に合った一番良い家庭用蓄電池を設置し、良い工事をしてくれて、安く導入してくれる業者を探すことです。

太陽光発電工事で一括見積もりができるヌリカエ

数ある業者の中から、優良な業者を自分一人で探すことは、容易なことではありません。一般の人は業者探しは不慣れなため、こういう時には一括見積もりを利用するのがよいでしょう。 一括見積もりサービスの「ヌリカエ」には、信頼のおける業者が揃っており安心です。ぜひ「ヌリカエ」をご利用ください。
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