太陽光発電の購入価格の推移と今後の発電市場予測

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太陽光発電はいつ頃から始まったのでしょうか。その頃にはまだエコロジーという概念や原子力発電に対する驚異を感じることはなかったかもしれませんが、今、原子力に代わるクリーンなエネルギーとして太陽光発電が注目されています。

太陽光発電に焦点を当てて、太陽光発電に対する意識や技術の進化をまとめてみました。




1. モジュールの価格はこの四半世紀で1/10以下に

まず、太陽光パネル(モジュール)の価格変動をみていきましょう。

1993年:住宅用太陽光パネルが発売開始、370万円/kW
1994年:国の補助金制度スタート(設置費用の最大1/2まで、上限90万円/kW)、徐々に価格が下がりはじめる
1999年:100万円台を割る
2009年:余剰電力買取制度スタート
2012年:固定価格買取制度(FIT)スタート、50万円台を割る
2014年:国の補助金制度廃止
2018年(現在):各メーカーの主要モデルの最安値価格(設置費・税込)でみると平均23万円/kW

まだ太陽光発電が始まってから15年ですが、余剰電力の買い取りのあたりでモジュールが普及し、モジュール自体の値下がりが加速しました。

太陽光発電システム費は、太陽電池モジュール、パワーコンディショナー、発電モニター、リモコン・ケーブル等、設置架台、工事費(架台、太陽電池モジュール設置、電気配線)で構成されています。

日本の場合、災害対応や土地環境により工事・架台費を重要視するため費用が高くなっているのです。

しかし近年になって、システム費用も、2012年:44.1万円→2013年:39.4万円→2014年:36.6万円→2015年:36.2万円→2016年:35.4万円(新築・既築の7~9月期の平均です。太陽光モジュールのほか、パワーコンディショナ、架台、工事費を含む。単位=1㎡あたりの費用)と、年々値下がりの傾向がみられます。

1.1. 太陽光発電システムの金額

太陽光発電の場合、設置する容量が大きくなるほどに1kWあたりの単価は安くなります。

それは例えば、3kWと6kWで施工費は2倍にはなりませんし、パワーコンディショナや周辺機器も2倍の価格にはならないからです。

また、10kWを超える産業用システムの場合にはさらに安くなり、1kWあたり20万円台で施工するメーカーも出てきます。

ただ、ちょっと注意が必要なのは発電力が50kW以上のシステムの場合、電力会社との取り決めでキュービクルという高圧受電設備をを設置する必要があります。

この費用が、だいたい100万円程度かかる為、50kWを目安に単価も少々高くなり、発電所として扱われる上に役場や電力会社への手続きなども加わることとなり面倒になってきます。

ですから、家庭で消費・売電するならば49kWくらいまでの発電が見込めれば太陽光発電としては一番いいことなのです。


2. 主要メーカー別のモジュールの価格推移と特徴

太陽光モジュールの主要メーカーをピックアップして特徴を比較しました。 

2.1. 東芝

 2013年:36万円前後→2018年:25万円前後(Sシリーズ)

 2018年で変換効率世界一の単結晶ソーラーパネルを販売し、2017年設置者の満足度ランキング1位を獲得しています。

 モジュールが他のメーカーに比べて小さくて軽く、2018年3月に世界NO.1性能のソーラーパネル(SPR-X22-360)が発表されるなど、他社を寄せ付けない技術力があります。

 主力製品である「Sシリーズ」の提供元であるアメリカのメーカー「サンパワー」は実績が高く、販売店同士の価格競争も盛んで、コストパフォーマンスが高いです。

2.2. シャープ

2018年:33~36万円前後(「ブラックソーラー」シリーズ)
2017年設置者の満足度ランキング4位を獲得しています。

ソーラーパネルの組み合わせが可能なので狭い屋根でも発電が期待できます。
ラインナップが豊富で、かつ、モデルチェンジが早い(価格推移をみるのが困難)。

プレミアムモデルの「ブラックソーラー」と廉価版モデルで価格差をつけ、他社同等品より高い価格設定をしていました。

2015年以降は廉価版の重要度を下げ、「ブラックソーラー」を主力にし、安くなってきています。
延長保証があるので、設置後も安心です。2018年における日本でのシェア数はNO.1(パナソニックと同率)です。

2.3. パナソニック

2012年:37万円超→2018年:24万円前後
2017年設置者の満足度ランキング3位を獲得しています。

主力の「HITシリーズ」は、三洋電機から経営移管されたもので、2018年における日本でのシェア数はNO.1(シャープと同率)でした。
パネル変換効率(性能)が非常に高く、屋根の大きさが限られた環境では特に魅力があります。
国内生産にこだわってきましたが、マレーシア工場の新設などによって、低コストを実現させました。

人気メーカーなので価格競争が激しく、比較的安価で手に入れられます。

2.4. 京セラ

2017年設置者の満足度ランキング2位を獲得しています。
デザイン面に優れ(SAMURAI)、屋根一体型(埋め込み型)ソーラーパネルを売り出しています。
『PVモジュール信頼性スコアカード2016』トップパフォーマー認定を受賞しています。

2.5. 三菱電機

太陽光発電モジュールの設置費用は2012年:36万円前後→2018年:26~30万円前後です。
2017年設置者の満足度ランキング5位を獲得しています。

2012年度中に1度大きく価格が下がり、それ以降は徐々に安くなっており、パワーコンディショナの性能は日本NO.1の地位を保っています。

効率はそれほど高いとはいえませんが、「生涯発電力」を掲げて耐久性を強調しています。海側でも保証が付与されるところが大きなメリットです。

システム構成の中でパネルの次に重要と言えるパワーコンディショナーにおいて、効率・実績ともに高い評価を得ています。

2.6. ソーラーフロンティア

太陽光発電モジュールの設置費用は2012年:29万円前後→2018年:20~23万円前後です。独自の化合系CIS太陽電池を100%国内生産(国内市場の主流はシリコン系)。

CIS太陽電池は、原料や製造工程において低コストで、単価は他社平均より約1.5万円~3万円低く推移しています。価格の安さ、発電量の多さ、製造時から廃棄に至るまで省資源化を実現しています。

朝、夕の少ない太陽光でも発電するという強みを持っています。ソーラーパネルが真っ黒なデザインでパネルの発電効率が低く、重いところがデメリットです。

2.7. ハンファQセルズ

2013年:32万円前後→2018年には22~29万円前後です。 韓国から日本進出初期は価格は高めでしたが、ハンファグループによる買収、海外生産により安くなってきています。

年間の実発電量はNO.1です。耐久性や欠陥の少なさから、より長期的な面でのメリットを押し出しています。

日本市場では、まず産業用での実績を積み、ホームビルダーとの提携などにより住宅用としても知名度が高まっています。

2.8. トリナ・ソーラー

沿岸対応の部材を使っているので海岸線に沿っている住宅地にも勧められます。

モジュール出力保証は30年の付与されています。

バンカビリティレポートにおいて3年連続で最高レベルに選ばれています。(バンカビリィとは、銀行が融資できるかどうかの判断基準のことです。銀行が自己固有のバンカビリティの基準をもって、企業の事業性を評価し、融資する価値があるかのランキングです)。

2.9. インリー・ソーラー

他のメーカーと比べて価格が圧倒的に安い点が魅力です。販売店にもよりますが、1kWあたり20万円をきるところもあります。価格が安いのにパネルの性能も他のメーカーに負けません。

最大出力325W、変換効率20.5%は他のメーカーの太陽光パネルを見てもトップクラスでしょう。また、PANDA BIFACIAL60CFでは、パネルの後ろ側にも電極を整備しているため(両面モジュール)、反射による太陽光もエネルギーに変えてくれます。

両面モジュールは、表面だけ整備されているパネルに比べて約30%も多く発電してくれると言われています。ただ、一枚あたりの質量(重さ)が他のメーカーよりも大きくて、住宅用の屋根に設置するときには家の耐久性も考えて設置しなければいけません。

最近の住宅であれば問題ありませんが、築20年ほど経過しているお宅であれば、家の耐久性とパネル全体の重さも考慮して設置するようにしましょう。


3. 今後の見込み

2018年に入って、ますます高出力、低価格な太陽光発電が登場してきた反面、売電価格の下落、補助金の減少、電力会社による電気代の上昇、九州電力による出力制御など気になるニュースもあります。

また、少し前の太陽光発電ブームと比べると、太陽光発電に対して力を入れているメーカーとそうでないメーカーという具合にソーラーパネルやパワーコンディショナなどの性能、設置後の点検(メンテナンス)にも差が出てきている状況です。

消費者からすると選びやすくなったとも言えます。

今後は、売電の面からの補助金が見込めないですが、事故や災害時に給電してくれる蓄電池購入のための補助やエコカーへの給電機器への補助にシフトしていくと思われます。

一時に比べ売電の金額は安くなりましたがまだ続いてますし、県や市区町村といった自治体レベルでの補助に代わると思われます。


4. ケース別オススメ太陽光発電パネルメーカー

将来、どの時点で安くなるか考えるよりも、むしろ、遅くなるほど損をする可能性があります(余剰電力の固定買取価格の値下がり、2019年問題、消費税増税等)

太陽光発電の価格相場は下落傾向にありますが、大切なのはあなたの家では電気代がいくらかかってどのくらいの発電機が欲しいのか?です。太陽光発電のメーカーは国内だけでも10以上、海外メーカーを合わせると20以上のメーカーがあります。

また、メーカーによってもモジュール(パネル)の種類があり、それによっても値段は変わってきます。

だから実際の所は、あなたの家にどのメーカーが適していて、果たして何枚のモジュールを屋根に乗せる事ができるかで価格が変わってきます。

今回ご紹介した年数ごとの価格推移データはあくまでもJPEA(太陽光発電協会)がその年に設置した太陽光発電のシステムを元にした平均価格相場です。

当たり前ですが、実際には平均値よりも高くなる事もあるし低くなることもあります。設置する、しないは現在の価格を見てからでも遅くはないはずです。

また、業者を選定する際は、価格だけではなく、長期的な稼働・メンテナンスも考慮し、信頼と実績がある複数の業者に見積もりを依頼してから契約するのがよいでしょう。

毎年太陽光発電の価格は下がってきて、一昔前のお金持ちしか扱えない商品ではなくなり、最近では注文住宅のおよそ4割に太陽光発電が設置されている状況です。

この太陽光発電の普及は、自然エネルギーの中で太陽光発電のが最もコストパーフォーマンスに優れているかぎり、これからも継続するでしょうし、価格相場が下がることでその動きは加速することでしょう。

また、太陽光発電パネルもより小さくて発電量のあるパネルがでてきたことで、今までメリットが出なかったお宅でもメリットが享受できるようになりました。

4.1. なるべく安く太陽光発電を設置したい場合

住宅用に関してなるべく安く太陽光発電を設置したい方にはトリナ・ソーラーをおすすめします。

住宅用で1kWあたり26万円程度で設置可能です。これは他メーカーと比較すると7~8万円も安い価格となっています。

ただ、ソーラーパネルは他のメーカーよりもサイズが大きく性能もそこそこと言った感じですので広い屋根をお持ちの方でしたらメリットも十分に期待できるメーカーです。

4.2. 屋根面積が狭い場合

寄棟屋根などで屋根面積が狭い方にはシャープがおすすめです。

シャープではソーラーパネルの種類もたくさんあり、台形モジュールと言われるソーラーパネルと通常の長方形のソーラーパネルを組み合わせてシステムが組めるルーフィット設計(サイズが異なるパネルの組み合わせ設置方)が可能なメーカーです。

また、ルーフィット設計を使えば、屋根にビッシリとソーラーパネルを敷き詰めることが可能で、外観的にも見栄えが良くなります。

最近のシャープは他メーカーと比較しても性能が高く、台形モジュールの評判も良いで少々入り組んだ屋根でもしっかりと発電してくれるのでメリットの出るシステムが組めます。

また、2018年8月に最新パネル(NU-240AH)も発売し、さらにパネルのラインナップが増えていますので、メリットがでるお宅が増えています。

4.3. 発電量・売電収入を重視する場合

発電量、売電収入を重視するなら東芝がおすすめです。

東芝が2018年3月に発売を開始した最新ソーラーパネル(SPR-X22-360)は業界最高水準で最大モジュール変換効率22.1%は世界ナンバーワンの性能を誇ります。

また、2017年に行われた太陽光発電設置者を対象とした満足度調査でも東芝が堂々の1位を獲得しています。

一枚あたりの大きさも他メーカーと比較しても小さいので、限られた屋根スペースを最大限に活せます。

狭い屋根にも対応できますし、広い屋根ではさらに大きな売電のメリットを受けられるのが特徴です。

発電する電気が多いのでFIT(固定価格買取制度)後にも自家消費や蓄電などへ電気が回せるというメリットもありますね。

発電量で選ぶなら東芝を比較検討の一つにお考えください。

4.4. パネルの保証が心配

補償面を重視している方におすすめなメーカーは三菱です。

三菱では、他メーカーでは付与されない塩害補償を付けることができ、潮風などによる劣化に対しても補償してくれます。

最大で海から500m離れていれば太陽光発電の設置が可能です。

また4年ごとの定期点検制度(有料)や接続箱の1年間保証(無料)などのサービスもあります。

ただ、他メーカーと比較するとソーラーパネルのサイズが大きいので、切妻屋根のような面積の広い屋根の方におすすめします。

4.5. 日当たりが良くない場合

家の前に大きな木やマンションなどで屋根が陰る時間などがあり、日当たりが気になる方にはソーラーフロンティアをおすすめします。

ソーラーフロンティアは唯一、ソーラーパネルの材質にCIS(Copper(銅)+Indium(インジウム)+Selenium(セレン))を使っています。

CISでは朝方や夕方、曇り空などの日射量の弱い時にも発電が期待できるため、一年を通して見た時に実発電量が大きくなる傾向にあります。

また、CISパネルでは、葉っぱや雪がソーラーパネルにかかったとしても部分的な損失がシステム全体に影響を与えない点も魅力的です。

それでいて価格は国内メーカーよりも安い傾向にあります。

ソーラーフロンティアは雪が多い地域(東北地方)にもおすすめなメーカーです。

4.6. 家の外観を重視したい場合

家の外観を重視している方には京セラがおすすめです。京セラでは、SAMURAIシリーズと言われる縦長のソーラーパネルを使い家の屋根に溶け込むように配置することが可能です。

また、屋根に埋め込むタイプの(屋根一体型)パネルもあります。ただ、SAMURAIシリーズ、屋根埋め込み型、どちらも他メーカーと比較すると通常の長方形パネルには性能的に劣ります。

しかし、近所の太陽光発電とは違うデザインを希望している人にはおすすめのメーカーです。


5. 太陽光発電を導入するときは価格だけでなくメンテナンスなども検討しよう

太陽光発電の価格の中には施工会社のアフターメンテナンス代金も含まれているものがあります。

おすすめとしては売り切って終わりの業者ではなく、多少価格は張っても売った後のメンテナンスもしっかりしてくれるところがいいでしょう。

点検が別料金になるのであれば、メンテナンス代金も含めて見積もりを比較するようにしましょう。

5.1. 太陽光発電の相談は一括見積査定のヌリカエで依頼

一括見積もりでのメリットは一度に何社かの見積もりを検討できるということにつきます。

その際には良心的な会社に実際に屋根や土地を見てもらって見積もりをしてもらわないと、工事の日になって、不都合が生じていらない料金が発生することがあるからです。

そうならないためにも安心できる工事店に一括見積もりが請求できるヌリカエに見積もり依頼を出してください。



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