エコキュートのメリットとデメリットを検証しよう

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テレビやインターネットで新しいタイプの給湯機「エコキュート」の広告をよく見かけるようになりましたが皆様はご覧になったことがあるでしょうか。

環境に配慮した省エネで、電気料金も安くなり、非常時にもお湯を使うことができるというエコキュートの特長で、ご自宅の新築や改築の際に検討される方も多いと思われます。

今回はエコキュートの仕組みや導入するにあたってのメリット・デメリットや、選び方、またどのように設置工事を行う業者を選べばよいのかについて今回はご紹介させていただきます。




1. エコキュートとは

エコキュートとは、目に見えない大気中の熱エネルギーをヒートポンプユニットに取り込み、「自然冷媒」に圧力をかけることにより高温化させて、その熱を水に伝えてお湯を作る、自然のエネルギーを利用した省電力で地球にやさしい新しいタイプの給湯機です。

電気代の安い深夜にお湯を沸かして貯水タンクに貯める仕組みになっているため、そのお湯は日常生活の台所やお風呂、シャワーなど普段の生活で利用することができますし、また、断水や停電の時でも貯水タンク内にお湯が貯まっているので、利用することが可能です。

では、家庭に導入する際にどのようなメリットやデメリット、注意すべき点があるのかを順を追って見ていきましょう。

2. まずはエコキュートのメリットを考えよう

エコキュートには「電気料がガス給湯機に比べて安い」「環境にやさしい」非常時でも温かいお湯が使えるという3つのメリットがあります。まずは導入するにあたってのメリットを1つずつ見ていきましょう。

2.1. 電気料がガス給湯機に比べて安い

エコキュートのメリットといてまず挙げられるのが、ガス給湯器などを使う場合に比べてと少ないエネルギーでお湯を沸かすことができるため経済的であることです。

給湯にかかわる電気消費量は家庭の全体うちの3割近くを占めると言われていますが、エコキュートで給湯すると、大気中の熱を汲み上げるため電気のエネルギーを使いますが、汲み上げた熱をヒートポンプユニット内で自然冷媒で圧縮してさらに高温化することにより、従来のお湯の沸かし方よりも使用する電気量は約3分の1で温めることができるため、給湯に関する電気料金を安くすることができます。

特にご家族の人数が多くシャワーを浴びるや炊事などでお湯を使う回数が多いケースでは、経済的なメリットがあります。

2.2. 環境にやさしい

また、エコキュートはお湯を沸かす際にヒートポンプを利用しますが、小さな大気中の熱エネルギーをより大きな熱エネルギーに変えることができるので、エネルギーの有効活用につながり、CO2排出量も大幅に削減できるため、環境への負担を軽減することができます。

2.3. 非常時でも温かいお湯が使える

エコキュートは深夜に沸かしたお湯を貯水タンクに貯めてあるので、非常事などの断水時にはそのお湯を生活用水として利用することができるため、防災面において優れています。

飲料水としては使えませんが、断水時でもシャワーや蛇口からお湯の使用ができ、停電時でもお風呂にお湯を貯めておくようにしなくても貯水タンクに残っているお湯を取水栓から取り出して利用することができます。


3. エコキュートのデメリットは

以上のようにエコキュートには大きなメリットがありますが、導入するにあたっていくつかのデメリットもあります。実際に導入する際に、どのようなデメリットがあるのかについても見ていきましょう。

3.1. 給湯器に比べて価格が高い

エコキュートは部品が多く構造も複雑で、どうしても高額な商品になってしまい、初期投資のコストはおよそ70万~90万円と高額になってしまいます。

導入した家庭や生活の仕組みによって普段お湯を使う量が多いと経済なメリットが大きくなり、少ないとメリットも小さくなり、初期投資を回収するための期間に違いが出てきます。

お湯を使う量が多いご家庭では初期投資の回収額が短くなりますが、お湯を使う量が少ないご家庭にとってはなかなか回収できない場合もあり得ます。

3.2. 設置場所の確保

エコキュートは深夜にお湯を沸かすのですが、水を温める時に動かす圧力機と大気の熱を取り込むためのファンが回転するため、どうしても低周波の音を生み出してしまいます。そのため、静かな夜などには、発生する低周波音により、場合によっては騒音と感じ近隣の家庭からの苦情が起こる可能性があります。

もし設置する場合は、寝静まったころにエコキュートは作動するため、隣家との距離や、隣家の寝室やリビングなど部屋の位置も勘案しながら設置する場所を選ぶ必要があります。

3.3. 不具合や劣化故障

エコキュート本体の耐用年数は約10年~15年と言われています。しかし、機械なので多くの部品から構成されているため構造も複雑で、定期的なメンテナンスを行わないと劣化が早く進み寿命も早くなり、不具合や故障が発生しやすくなります。劣化予防のための部品の交換などメンテナンスが不可欠です。

また、メーカーの保証は一般的に1年~2年程ですが、それを過ぎた後に故障が発見された場合、修理代が甚大になる可能性もあります。そのため、メンテナンスがしっかりしている・延長の保証を受けられる・オール電化にすることでメンテナンスが延長できるなど、各業者の特徴を把握した上での業者選びが重要となってきます。


4. 設置や交換する場合の予算はどのくらい必要か

では、エコキュートを実際に設置や交換をする場合、どれくらい費用が掛かるのでしょうか。

一口にエコキュートと言っても、給湯器のタイプとして、給湯専用やフルオート・セミオート・耐塩害仕様・寒冷地仕様など様々なタイプがあります。また、タンクも例えば2~4人用の195L・3 5人用の370L・4人~7人用の460Lなど機能や容量により価格も変動しますが、おおよその価格は容量370L(3~5人家族向け)は70万円、タンク容量460L(4~7人家族向け)は90万円となります。

ちなみに、家庭の人数によって適切なタンク容量を選びたいところですが、実生活でシャワーや炊事などで意外とお湯の量は多く使うものですから、使いすぎるとお湯切れを起こす可能性もあります。

そのため、実際の家庭の人数に合わせるより少し大きい460L以上の貯水タンクのエコキュートを購入されることをお勧めします。

また、エコキュート本体だけでなく、それに付随して設置工事費用や旧給湯器の撤去など各種工事について料金が加算されます。工事は大きく分けて以下のようになります。

・旧給湯器の撤去
・エコキュート取り付け工事
・配管工事
・電気工事

また、業者やそれぞれのケースによって、ガス給湯器などからエコキュートに切り替える際、設置する場所によってエコキュートの土台や転倒防止の工事やブレーカーの増設、追い炊き配管の新設など、各種、追加工事が必要となる場合もあるので、工事費用に関しては少し余裕を持つことをお勧めします。


また、エコキュートから新しいエコキュートへ交換する場合は、以前のエコキュートの配管や電気設備を流用することが可能なケースもあり、交換工事の金額は約5万円ほど安くなることもあります。


5. 太陽光発電とオール電化も一緒に検討

ガス給湯器などからエコキュートに交換される時、併せて検討して欲しいのが、「太陽光発電」「オール電化」の2つです。

太陽光発電は、太陽光パネルを設置することで太陽の光で発電して、自宅で利用したり、余った電気を電力会社に売ることもできる家庭でできる発電の方法です。そのため、毎月の光熱費を節約できるメリットがあります。また、日中に発電して電気が余った場合、電力会社に電気を売る(売電)こともできます。

有害な廃棄物が発生する石油やガスなどの燃料を使わず自然エネルギーを利用しているため、二酸化炭素(CO2)を排出せず、原子力や火力発電などに頼らずに発電することが可能で、設置する際に必要な条件が少なく設置ができる場所に応じてパネルの形を組み合わせ面積も大きく取れるため、ご家庭の構造に合わせて効率よく発電することが可能です。また、一度設置すれば大きなメンテナンスはほとんど必要なく、手間があまりかからないというメリットもあります。

また、オール電化とは、調理・空調・照明・給湯などの生活に使うエネルギーを全て電気でまかなうことを言い、ガスを使わないことにより今まで電気料金とガス料金を支払っていたのが電気料金に一本化することができてガスの基本料金も不要となり、火も使わずに済むため安全性も高くなります。

そして、太陽光発電とオール電化を併用することにより、家庭で使うエネルギーを家庭内で発電しながら使用できるようになります。また、余った電気は蓄電池などに貯めることも可能なため、環境に配慮した低エネルギーコストな生活を送ることができます、

そもそもエコキュートがなぜ夜間にお湯を沸かすかというと、電気料金は昼間は高く夜間は若干低くなっており、夜間の安い時間帯にお湯を沸かすことで電気料が少なくなるからです。その深夜の電気料も太陽光発電でまかなうことにより、環境に配慮しながら経済的にもお得にすることができ、さらに余った電力は電力会社に売電することができるので、エコキュートの導入をお考えの方は太陽光発電とオール電化もご検討されてはいかがでしょうか。

6. 業者選びは慎重に

6.1. より多くの業者から慎重に選んで

エコキュートを導入するにあたり、リフォーム業者や家電量販店、町中の電気屋の他にもインターネットでの通販など取り扱い店舗が増えて、購入や設置にあたっての選択肢が増えています。

しかし、業者によっては十分な現地の下見をしないで見積書を出してから、設置工事の当日になって追加の工事が必要になり予定外の費用を請求されるパターンや、工事の注文だけ受けて実際の工事は下請けに丸投げして、注文するご家庭側と注文を受けた業者と実際に工事を行う下請け業者の間で意思の疎通がおろそかになったり工事やスタッフの質が悪いパターンなどもあります。

また、工事費無料や特別価格と極端な工事費用の安さを謳いながら、後から高額な工事費用を要求される悪質なケースもあり、同じ工事でも業者によって価格や工事の質の差があります。

そのため、エコキュートの購入や設置工事を業者に依頼する際には、より多くの業者の比較・検討することをお勧めします