【10kw以上】太陽光発電にかかる固定資産税の計算方法とメリットとは?

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10kW以上の太陽光発電設備は固定価格買取制度によって産業用太陽光発電に分類されます。主に事業目的による設備として扱われますが、個人でも予算と面積が確保できれば運用可能です。

家庭用に比べて発電量も多く、初期費用も出力あたりではメリットが出るため、10kW以上の設備を導入しより多くの売電利益を上げているケースも見受けられます。しかし、10kW未満の住宅用と違い、税制面では課税対象となる産業用太陽光発電。中でも固定資産税の課税内容についてここでは詳しくみていきましょう




1. 太陽光発電にかかる固定資産税について

家庭用に太陽光発電を設置する場合、設備の条件によって固定資産税がかかる場合と、かからない場合があります。どのような場合に課税対象となるのかみていきましょう。

1.1. 固定資産税とは

固定資産税は土地や家屋にその他償却資産にかかる税金です。土地を利用するには、上下水道やガス、電気などのインフラが不可欠です。それらの整備などを国から受ける為に固定資産税を支払う必要があります。

太陽光発電設備も償却資産にあたり、個人、法人に関わらず役所への申告が必要です。太陽光発電は、償却資産として課税対象になる場合と、自家消費目的として非課税になる場合があります。

1.2. 優遇措置

これまで一定の条件を満たした太陽光発電設備に関しては、「再生可能エネルギー発電設備に係る課税標準の特例措置」により、3年間は固定資産税の標準課税の特例として、3分の2に軽減されてきました。しかし、2017年度からは「再生可能エネルギー電気・熱自立的普及促進事業」による補助金を受けた10kW以上の自家消費型設備が対象となります。FIT制度の認定を受けて売電をすると優遇措置は受けられません。優遇措置は2019年3月31日をもって打ちきりとなります。

1.3. 150万円の壁

10kW以上の太陽光発電設備は、固定資産税の課税対象ですが、課税標準額(評価額)が150万円以下の場合は課税されません。例えば、10kWの太陽光発電設備を500万円で設置した場合をみていきましょう。はじめの数年間は評価額が150万円を上回ります。

しかし、後ほど詳しく見ていきますが、課税標準額は毎年減っていくため、10年目で150万円以下になります。課税標準額が150万円以下になった時点で固定資産税の対象からは外れますのでそれ以上支払う必要は無くなります。


2. 固定資産税は10kW以上の太陽光発電が対象

固定資産税がかかる太陽光発電は主に10kW以上の産業用にあたります。ここでは具体的にどのような場合に固定がかかるのかみていきましょう。

2.1. 10kW以上は原則課税対象

10kW以上の太陽光発電設備を設置する場合は事業用でも、家庭用でも固定資産税がかかります。固定価格買取制度により10kW以上は産業用に区分され、設備費用も高額になります。売電収入も得られ事業性が高い為、償却資産として扱われます。

2.2. 野立て、屋根一体型は課税対象

設置方法でも課税対象かどうかが別れます。固定資産は簡単に言えば容易に動かせない資産と捉えることができます。更地に直接建てる10kW以上の野立てや、屋根自体が太陽光発電として機能する屋根一体型太陽光発電などは固定資産税の課税対象としてみなされます。

2.3. 屋根置き型は非課税の場合も

屋根に架台を設置して取り外しが比較的容易な屋根置き型で10kW未満の場合は自家消費目的とされ非課税になるケースが多いです。庭に建てる場合でも、10kW未満の自家消費程度の場合は非課税です。

2.4. 詳しくは役所・税務署に問い合わせ

実際に固定資産税の対象になるかどうかは、地方自治体や設置状況により異なる可能性が高いです。自治体独自の補助制度を行っていたり、評価基準が異なったりする為にです。設置する前に役所の担当課や管轄の税務署に問い合わせておくとよいでしょう。


3. 固定資産税の計算の仕方

それでは10kW以上の太陽光発電の固定資産税について、その計算の仕方をみていきましょう

3.1. 固定資産税の計算方法

固定資産税は国が決めている固定資産評価基準によって、取得額(購入額)を基礎として、取得後の経過年数に応じた価値の減少を考慮して評価額を出します。前年中に取得された償却資産の評価額は

取得価額 × (1-減価率)=評価額(価格)

で求められます。

減価率は償却資産の耐用年数から決められています。太陽光発電の場合は耐用年数が17年に定められていて、減価率は0.127となります。ただし、初年度のみ減価率は半分にすることから、0.064が評価額の計算に用いられます。

償却資産の場合、原則として評価額が課税標準額になるので、それに税率1.4を掛けて税額を求めるので、計算式は

課税標準額(購入価格) × 1.4%(税率) = 固定資産税額

となります。

3.2. 初年度の固定資産税

具体的に500万円の太陽光発電を購入した場合の初年度の固定資産税についてみていきましょう。まずは購入した太陽光発電の評価額を求めます。初年度の減価率は基準値の半分と定められているので、0.064です。

500万円×(1-0.064)=468万円(評価額)

次に固定資産税額を求めます。固定資産税は評価額が標準課税額になるので、あとは固定資産税の税率1.4をかければ求められます。

468万円×1.4%=6万5,520円(初年度固定資産税額)

初年度の固定資産税は6万5,520円となることがわかりました。ここに「再生可能エネルギー発電設備に係る課税標準の特例措置」による優遇措置を受けた場合は、3分の2が掛けられるので、4万3,680円まで減額されます。売電をとるか自家消費をとるか利用の仕方によって固定資産税も変わってきます。

3.3. 2年目以降の固定資産税

2年目以降の固定資産税の計算は減価率が0.127で計算して評価額を算出します。前年の評価額から減価率分を引いた額がその年の評価額です。評価額に税率1.4%を掛けて固定資産税を求めます。

468万円×(1-0.127)=409万円(評価額)

409万円×1.4%=5万7,200円(2年目の固定資産税額)

このように計算を進めていくと、10年後に評価額が150万円を下回り、固定資産税が免除になることがわかります。


4. 太陽光発電を設置した土地にかかる固定資産税

太陽光発電設備を設置した土地にかかる固定資産税は、設置前と変わらず評価額の一定割合がかかってきます。特に土地活用として野立てで太陽光発電を検討している人は賃貸経営のような小規模宅地の特例は受けられないことに注意しましょう。土地の固定資産税の算出についておさらいしておきましょう。

4.1. 土地の固定資産税などの計算方法

固定資産税は、課税標準額(固定資産税評価額)に固定資産税の税率をかけて計算します。固定資産税の税率は、一律で1.4%です。

例えば1000万円の評価額で500㎡の土地があれば、固定資産税の価格は1,000万円×1.4%=14万円/年 となります。

この他に、都市計画税がかかる場合、税率が0.3%とすると、1000万円×0.3%=3万円なので、合計で14万円+3万円=17万円の税金がかかる計算となります。

4.2. 小規模宅地の特例とは

土地の上に居住用の住居が建っている場合は、小規模宅地の特例で、200㎡までは6分の1に、それ以上は3分の1に固定資産税が軽減されます

しかし、野立てで太陽光発電を設置する場合は、住居とみなされないため、この特例は適用されません。なので、野立ての場合は、太陽光発電の償却資産に対する固定資産税と100%の固定資産税が掛かるため、プランニングの際には土地の固定資産税も忘れずに計上しておく必要がります。


5. 10kw以上の太陽光発電のメリットについて

10kw以上の太陽光発電は固定資産税をはじめさまざまな手間や維持費がっかります。しかしそれを上回るさまざまなメリットがあるのでみていきましょう

5.1. 全量買取制度を選択できる

10kW以上の太陽光発電を設置する場合、発電した電力を自宅で使う分を引いて余った分を売電する余剰買取と全量生買い取ってもらう全量買取のどちらかを選択できます。余剰にするか全量にするかは設置時に決めなくてはならず、以後原則として変更は認められません。

太陽光発電とあわせて、家庭用燃料電池(エネファーム)やガス発電(エコウィル)などの創エネ機器と組み合わせるダブル発電にすることで、より発電力を上げることができます。10kW未満の場合はダブル発電にすると売電単価が下がりますが、産業用では同じ価格で買い取ってくれます。

5.2. 固定価格買取制度の適用が20年間まで延長される

売電価格は固定価格買取制度によって、電気事業者による一定期間の買取価格が決められています。この一定期間は、住宅用の10kW未満の場合、10年までですが、産業用の10kW以上になると20年まで延長されます。2018年の売電単価は住宅用で26円/kWhですが、産業用では18円/kWhと8円の差があります。

しかし、産業用は発電量が違う上に、全量買取制度を選択できます。固定価格買取期間を過ぎた後の売電単価はまだ決まっていませんが、予測では住宅用でも10円/kWh程度とされているので、20年間固定価格で買い取ってもらった方がメリットがあります。

5.3. 発電量に対して設置費用を抑えられる

住宅向けの太陽光発電設備の相場は25万円/kW 30万円/kWです。対して産業向けの相場は20万円 22万円程度と得られる発電量に比べて設置費用をある程度下げられる可能性が高いです。

10kW以上になると、ソーラーパネルのモジュールの数も増え、スケールメリットを活かしやすくなります。また、技術進歩により、単位面積当たりの発電量も上がっているので、売電利益も見込めます。

5.4. 補助金が利用できる可能性がある

10kW以上の産業用区分に当たる太陽光発電単体での補助金はほぼ無くなっています。一部の自治体では対象としている場合もありますが、年度によっても基準や額が変わるので、必ず役所に問い合わせて確認しておきましょう。

補助金を利用できる可能性があるなら、蓄電池や電気自動車などの「自家発電・自家消費」を促進する組合せが狙い目です。10kW以上の場合、産業用に区分されますが、発電した電気は全量買取か、余剰買取か選択できます。余剰買取なら太陽光発電で発電した電気を蓄電池に貯めて、余剰電力を売電できます。

全量買取にするなら、燃料電池発電器やガス発電器を組み合わせることで、自家消費分は発電器を利用し、太陽光発電の電気は売電に回すことも可能です。予算と収益見込みをよく検討して、補助金が利用できるか役所に確認しましょう。


6. 太陽光発電に関する質問は業者に問い合わせるのが良い

固定資産税や補助金も含め、太陽光発電導入までにはさまざまな制度が絡んできます。わからなくて悩んでいても前には進めません。その道のプロである専門業者にまずは何でも聞いてみましょう

6.1. 良い業者のポイント

太陽光発電設置に当って良い業者の選び方のポイントをみていきましょう。まずは値段から始まり値段で終わらないところ。太陽光発電を安く買えます、すぐ基が取れますという業者は遠慮しましょう。太陽光発電は条件が揃わないと最大限の効果を発揮しません。机上見積りである程度予算の折り合いがつくなら、訪問見積もりで詳しくシミュレーションしてもらいましょう。

また複数社に見積もりを依頼し、比較検討しましょう。太陽光発電は総額が安いか高いかだけでは、得をしているかわからない商品です。kW単価(1kW当たりの投資コスト)をみて費用対効果を比較する方法もあります。項目別にみていってもどこが得意でどこが苦手かも見えてきます。わからないことは業者に質問して疑問を解消していきましょう。

6.2. 業者選びはマッチングサービスのナコウドがおすすめ

業者次第では得も損もする可能性の高い太陽光発電。地域にある太陽光発電を扱っている業者を自分で探し出すのは一苦労です。そんな時は業者選びに便利なマッチングサイト「ナコウド」がありますナコウドを使えば、簡単な情報入力でまとめて地域にある、業者に一括で見積もり依頼ができます。


7. 10kW未満の太陽光発電には固定資産税はかからない

10kW未満の住宅向け太陽光発電は基本的には固定資産税はかからない非課税対象です。ただし、固定資産税の要件である、動かない資産になった場合は課税対象となる場合があります。

具体的にみていくと、屋根に架台を設置し、容易に取り外しができる状態の場合は、多くが非課税となっています。一方で屋根一体型や、固定の仕方によっては固定資産税の課税対象となる場合があるので注意が必要です。固定資産税は市区町村の役所が管轄しています。地域によって認定の差もあるので、担当課に確認しておきましょう。

7.1. 太陽光発電を検討中であればナコウドで厳選された業者が見つけられる

10kW以上の太陽光発電について固定資産税の面から負担額と導入のメリットをみてきました。この他にも購入を検討するに当って必要なことはたくさんあります。そんな太陽光発電の購入にあたって、相談にのってくれる優良な業者を見つけられるサービスがあります

インターネット一括見積サイト「ナコウド」なら悪質な業者を排除しているのはもちろんのこと、厳選された優良な業者の中から地域と条件に合った業者を選び出せます。絞った中から気になる業者に見積り依頼も簡単。必要な情報を一度入力するだけで、複数社に見積りを依頼できます。太陽光発電の購入で悩んでいるなら、まずはナコウドで信頼できる業者を探しみましょう。



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