家庭用蓄電池の寿命を知ろう。長持ちさせるためにできることとは

【投稿日】

【更新日】

環境問題や省エネが推奨される現代で、大きな注目を集めている家庭用蓄電池ですが、調べていると「業界最長15年保証」、「業界最高12kWh」、「10,000サイクルの充放電でも容量90%維持」などの言葉をよく目にします。

ですが、初心者には業界の平均水準もわからなければ、種類が多すぎて比較するのも億劫になってしまいます。そこで今回は、良質な家庭用蓄電池を選んでもらうために、蓄電池の寿命に焦点を当てて蓄電池選びのお手伝いをしていきたいと思います。




1. 家庭用蓄電池の種類別寿命の目安

家庭用蓄電池の寿命は、どの種類の蓄電池を利用するかによって大きく変わってきます。一般的に家庭用蓄電池の寿命とは、電池の充電可能回数のことを表します。蓄電と放電のサイクルを繰り返すことで電池が消耗していくのです。

蓄電池の品質よって寿命は多少差が生じますが、蓄電池の購入種類を検討する前に、まずは各種類ごとの平均的な寿命を知っておくことをおすすめします。

1.1. リチウムイオン電池の場合

スマートフォンのバッテリーでおなじみのリチウムイオン電池は、モバイル機器の利用だと寿命が2年程度と非常に短いのですが、家庭用蓄電池として利用する場合には約10年使い続けることができます。    

リチウムイオン電池は電気自動車に使用される大型のものから、携帯電話やノートパソコン用の小型のものまでサイズのバリエーションが豊富です。リチウム電池は放電の可能性が高いので、トラブルを防ぐために各メーカーでは品質に考慮して設計をしています。

1.2. ニッケル水素電池の場合

ニッケル水素電池とは、正極にオキシ水酸化ニッケル(NiOOH)、負極に水素吸蔵合金、電解液に水酸化カリウムのアルカリ水溶液を用いた二次電池のことを表します。エネルギー密度が高いため、寿命は約7年とリチウム電池より少し短いです。本来は二次電池の特徴を活かした、寿命の長い水素電池として開発が進められていました。

しかし、当時主流だったニカド電池が環境に悪影響を及ぼすことが発覚したために、乾電池型二次電池として利用されるようになった背景があります。

1.3. 鉛蓄電池の場合

家庭用蓄電池の中で最も寿命が高いとされているのが鉛蓄電池です。平均寿命は約17年と、これまでに紹介してきた他の蓄電池に比べてダントツで長く利用できることがわかると思います。

鉛電池は歴史が長く、多くのメーカーの主流商品として売り出されていました。自動車のバッテリーとして利用されているのを始め、非常用電源やフォークリフト・ゴルフカートといった電動車用主電源としても用いられています。信頼性に優れているだけではなく、安い値段で手に入るという特徴があります。

1.4. その他の蓄電の場合

NAS電池

NAS電池とは、正極に正極に硫黄、負極にナトリウム、電解質にβ-アルミナを用いた二次電池のことです。寿命は6年程度で、主に大規模な電力貯蔵施設や工場などで広く導入されています。

レドックスフロー

レドックスフローもNAS電池と同様に再々可能エネルギーが推奨される中で、より高い発電効率を目指して開発された蓄電池です。NAS電池よりも大容量なことが特徴的で、寿命は8年が目安です。


2. 家庭用蓄電池の寿命を延ばす方法

各蓄電池のおおよその平均寿命を知ったことで、大まかなイメージをつかむことができたのではないでしょうか。平均寿命はデータとして割り出されていますが、使い方を少し意識するだけで蓄電池の寿命を延ばすことができるのをご存知でしょうか。

ここでは、家庭用蓄電池を少しでも長く利用するために押さえておきたいポイントを詳しくご紹介していきます。以下を参考に定位置を調整したり、使用量をコントロールする参考にしてみてください。

2.1. 蓄電池の寿命=サイクル寿命

蓄電池の寿命を考える際には、機械的な故障や過放電、長期保存による損失なども考慮する必要があるので、各機器における共通の比較指標が定まっていません。しかし、蓄電池のサイクル寿命で比較することによってより正確な寿命期間を想定することができます。

蓄電池における「サイクル」とは充電から放電の1セットのことで、蓄電池の容量が100%から0%、そしてまた100%となって「1サイクル」です。必ずしも蓄電池の容量が100%から0%まで充電されるとは限らないので、充電・放電のタイミングによっても寿命は変化します。

2.2. 長持ちさせる充電方法

蓄電池を長持ちさせる方法として一番手軽なのが、充電方法を意識することです。ここでのポイントは、こまめに充電することと、過充電・過放電を避けることの2つです。

リチウムバッテリーに特に言えることなのですが、充電可能な電池は一般的に容量ぎりぎりまで使うよりも、こまめに充電する方が長寿命に繋がります。また、容量を超えて充電をし続けることは電池内で電気の飽和を発生させるため、自動的に放電するようになります。放電状態が続くと寿命の低下につながります。

2.3. 大容量の蓄電池を選ぼう

蓄電池の「寿命」とは、一般的に充放電サイクル回数のことを示します。電池の寿命を使用年数で表すには、使用環境や個体差によって誤差が大きすぎるためにこのような表現をするのです。上記でも紹介しましたが、蓄電池は過充電や過放電による劣化が激しい特性を持っています。

そのため、大容量な高性能の蓄電池ならば必然的に充電回数を減らすことができるので劣化を遅らせることができるというわけです。少しでも充電の1サイクルが長くなるような使い方を心掛けましょう。

2.4. 高温になる場所に蓄電池を設置しない

工場や大規模発電所で使用されるような特殊な構造の蓄電池を除いて、家庭用蓄電池の設置環境は25℃を超えない場所が理想とされています。空気の温度が25℃を超えると、その分蓄電池の寿命はどんどん縮まってしましまうのです。

過充電や過放電も蓄電池本体の温度を上げる原因になるので、使用温度の理由からも注意が必要になってきます。


3. 家庭用蓄電池は寿命が来ると使えないのか

蓄電池は電気を充電し、放電することで電力を供給できるシステムで、長期間使用を繰り返しているといずれ劣化してしまう消耗品として扱われます。ここで言う劣化とは、スマートフォンのバッテリーの持ちが悪くなる現象をイメージするとわかりやすいと思います。

「寿命」というと壊れてしまいそうなイメージですが、バッテリーの「寿命」は、電池の容量が減るだけでその後も充電・放電を続けることができます。では、劣化した蓄電池を使用し続けるとどのような変化が起こるのでしょうか。

3.1. 性能上は使用継続が可能

蓄電池の寿命がきたからといって、いきなり使えなくなるということはありません。リチウム電池などは平均寿命の10年を過ぎたころから、充電と放電を繰り返すサイクルが早くなります。つまり、寿命を過ぎると電池の劣化が始まるということです。

また、家庭用蓄電池はコンピューターによって中のシステムが管理されています。バッテリーの性能上問題がなくても、蓄電池全体を管理する制御システムが壊れてしまう可能性があるので、事故のリスクが高まることが予想されます。

高度なメンテナンスは私たち初心者には難しい作業になるためメーカーの人と事前に故障リスクについて相談しておくと良いでしょう。

3.2. メンテナンスに手間がかかる

古くなった蓄電池もそのまま使い続けることは性能上可能ですが、電池機能だけでなく、部品自体も劣化は進むため継続的なメンテナンスが必要不可欠になります。電池機能性が明らかに落ちてきたり、平均寿命年数が経過したらどのように対応するべきかは各メーカーごとに決められています。

購入する前に劣化後のメンテナンスの方法を併せて確認しておくことをおすすめします。一般的にメーカーが設定する電池の寿命と保証は同程度なので、電池を使い続けるかはメンテナンス費用と買い替え費用を比較するのが一番わかりやすいです。

3.3. リース契約でコストダウンも可能

バッテリーの管理を定期的に行うのが面倒だと感じていたり、かといって毎回新しい蓄電池を購入する費用と手間が気になってしまう方に是非検討して頂きたいのが、家庭用蓄電池のリース契約です。

リース契約で蓄電池を使用すると、契約期間が経過したらその後の利用を継続するか返却するかを決めることができます。ほとんどのメーカーでリース契約の満了期間が蓄電池と同期間に設定されているので、手間のかかる蓄電池のメンテナンスが不要です。

常に性能の高い蓄電池を使い続けることができるので、蓄電池の漏電や故障トラブルを避けたいと考えている方にとっても使いやすい契約形態であると言えます。


4. 寿命とコストに見合った家庭用蓄電池の選び方

蓄電池は日本国内の大手の家電メーカーを中心に多くのメーカーが販売を行っていますが、各メーカーによって大きく特徴や性能が変わってきます。自分のライフスタイルに適した蓄電池を探すためには、まず有名な蓄電池の選び方を知っておくことが大切です。

4.1. 暮らしに便利な機能で選ぶ

これまで蓄電池は定置型蓄電池が主流だったために、非常時に家の照明も含めて電気を使用したいという要望や、家の分電盤に繋いで普段も使いたいというニーズにこたえる形で開発が進められていました。しかし大容量定置型蓄電池を分電盤と繋ぐことによって、太陽光発電システムが発電している時も蓄電しておいた電気を使用する「ダブル発電」とみなされてしまうのです。

ダブル発電の場合は電気の売買価格が半分になってしまうため、一般家庭ではそれほど機能しなかったのです。販売数が伸び悩んだ大型定置型蓄電池は、現在安値で売買されていますがその機能性の低さを考慮すると、いくら安い買い物でも無駄になってしまうことが考えられます。

現在は太陽光発電連携型という、大型かつ分電盤に繋いでもダブル発電にならず、売電単価が下がらない仕組みになっているものが人気を集めています。値段に惑わされず、暮らしに適した蓄電池を購入するようにしましょう。

4.2. 有名なメーカーで選ぶ

家庭用蓄電池は日本の大手メーカーからたくさんの種類が販売されています。大手企業が販売している蓄電池であれば、ある程度の信頼と機能性は保証されています。

はじめのうちは安心できる大手メーカーで販売されている製品を、リース契約して試験的に使用するのも選択肢の一つです。蓄電池販売の主力である京セラやパナソニック、日立製作所などでカタログを取り寄せてみるとまとめて比較することができます。

4.3. 安心できる保証で選ぶ

蓄電池は決して安い買い物ではないため、一度購入したら長期間使用し続けたいものです。もし規定の寿命期間よりも早く故障や不具合が生じた場合でも、各メーカーで定められている保証を活用することで修理をしてもらえることがあります。

現在国内で大きなシェア率を有している大手メーカーの保証例を参考にしながら、蓄電池の保証システムについて学んでみましょう。

SHARP

中型~大型の蓄電池を販売しているSHARPでは、寿命が30年の蓄電池に対して15年間の保証を付けています。15年間のうち、後半の5年間は有償保証になるため無料で修理をしてもらえるのは最初の10年間のみです。

京セラ

家庭用蓄電池最大手といっても過言ではない京セラですが、やはり消費者に対して手厚い保証を用意してくれているようです。平均寿命が15年~20年に設定されている製品がほとんどですが、平均寿命と同じだけの年数がメーカー保証期間として設定されています。

東芝

上記2社と比較すると大型な蓄電池を販売しているのが東芝。東芝の中型~大型蓄電池に想定される寿命は、30年弱のものがほとんどですが、機器保証は10年がほとんどです。

蓄電池は出力量や機器容量が大きくなればなるほど修理費とメンテナンス費用が高くなってしまうので、東芝のメーカー保証を手厚いとは言い難いでしょう。

4.4. 家庭用蓄電池を導入するコツ

蓄電池自体は魅力的でも、導入までの手間やコストを考えると、少し億劫になってしまうという人も多いのではないでしょうか。そこで、蓄電池をよりスムーズに導入するコツを見てみましょう。

ナコウドで一括見積り

蓄電池を選ぶ段階では、考慮するべき点が多すぎて一体どの蓄電池が最適なのかつかめない部分があると思います。

そこでおすすめなのが、専門の業者に家庭用蓄電池の導入を依頼してしまうことです。見積もりサイトのナコウド」を使えば、一括見積もりが簡単にできるので、優良な業者を見つけることができます。



補助金を利用してコストを抑える

昨年あたりから、多くの販売店では「平成30年から蓄電池の補助金が出る」という噂が流れていたようなのですが、残念ながら現段階で蓄電池単体での補助金の制度はありません。環境省が経済産業省連携事業として概算要求を出していたことは事実なのですが、残念ながら最終的には予算に含まれませんでした。

蓄電池単体の補助金は予算化されませんでしたが、ネットゼロエネルギーハウス(ZEH)関連の補助事業の一部としては、蓄電池も補助金の対象になっています。ゼロエネルギー住宅を新築・改修する場合のみ適用されますが、条件に合う方はぜひこの制度を活用してみてください。


5. 家庭用蓄電池の寿命は基本性能と使い方で決まる

蓄電池の導入を検討されているのであれば、一括見積りがお得で便利です。相談者一人一人の住まいやライフスタイルに対応した優良企業数社から、一括で見積もりを受けることができます。時間と手間をかけずに最適な蓄電池を探すには専門の業者に手伝ってもらうことをおすすめします。

5.1. 家庭用蓄電池の導入を検討するならナコウド

今回蓄電池の一括見積りに是非活用してもらいたいのが、「ナコウド」という見積もりサイトです。簡単な基本条件と住宅情報を記入するだけで、あっという間にあなたに最適なプランやメーカーを割り出してくれます。

蓄電池は種類も製造メーカーも非常にたくさんの種類があり、あまり知識がない中で自分の過程で最も使いやすい蓄電池に出会うことは難しいです。是非ナコウドを活用して、ストレスフリーな蓄電池探しをして下さい。